10代、20代ずっと悩み続けてきたことがある。それは自分が「バカなのかもしれない」という悩みだ。
バレないようにしてたけど、些細と言えるレベルではなかった。
野球では監督のサインを間違える、レストランのバイトでは焦ってオーダーを間違える、工場のバイトでは明らかに動作がノロい。ミスも多い。
僕はバカだった。だけど、結局それ自体は全然問題じゃなかった。今回はバカな自分を使いこなす"コツ"を紹介しよう。
結論から書く。
バカはカテゴライズ(細分化)すると対応しやすい。
この記事は「バカかもしれない」と悩んでるあなたのために書いたものだ。
病名(カテゴライズ)は救いになる
「バカ」というのは「知性が低い」ことと同義だ。それにより「バカかもしれない」という悩みのストレスは大きい。自分の"全人格"がバカなように思えるからだ。
僕自身、「自分はバカかもしれない」という疑惑のせいで自分を信じられずに生きてきた。苦しかった。
だが実際には「全てがバカである」という人間は少ない。バカな"ところ"がある。そんな人がほとんどだ。
もう一度書く。バカではなくバカなところがあるのだ。
そしてこのバカなところ、と言うのは"あるある"なのである。 70億も人類がいれば、あなたと似た欠点をもつ人間は山ほどいる。あなたの欠点は量産されたものだ。だから対応は可能なのだ。
極端な話をしよう。
バカなところ、つまり欠点は一定の閾値を超えると"病"としてカテゴライズされる。ネガティブな話ではない。病名はある種の救いだ。
例えば、同じ症状(欠点)を持つ人達の中でADHDやアスペルガーという病名を付けられた人は幸せだろう。欠点をカテゴライズすることができたのだから。
そうでない人達は不幸だ。欠点をオリジナル(人格)だと思ってるから。
本当の恐怖は”分からない”ことだ。そして恐怖は可能性を制限する。
致命的じゃないなら、正体さえ”分かって”しまえば恐怖は消える。そして対応方法が見つかる。
人格と欠点は別ということにしよう
世の中のほとんどの人は欠点をオリジナル(人格)だと思ってる。 「できない私が悪いんだ」と。だから”がんばる”以外の対策が立てられない。
もし自分の欠点を病の一種だと認識できたらどうなるか?欠点を人格の"外"におくことができるようになる。そうすることで自分を肯定でき、さらに欠点に対して対策が立てられる。合理的だ。
対策が立てられる理由は”できないこと”はあなたのオリジナルなんかじゃなく、量産型でありきたりな欠点だからだ。人類が積み上げてきた知見がやまほどある。
だけど、多くの人は病名をもらうことはできないだろう。閾値を超えるほどではないからだ。 だが、閾値を超える必要はない。傾向を掴むだけでカテゴライズは可能だ。
閾値を超える必要はない?
数値的にかろうじてアスペルガーじゃない人は”ノーマル”で、その”ノーマル”な人が持つ欠点はアスペルガーのものとは違うと言えるのか?
そんな訳がない。強度を問わなければ高確率でアスペルガーと同じ症状が出てるハズだ。
僕は自らを"ノーマル"だと認識するコトが苦痛の原因になっていると確信している。ノーマルな人間などいない。脳は必ず何らかの特徴を持っている。
あなたは偏ってる。それで良い。あなたの欠点はその偏りが原因だ。そして、その偏りは恥じるべきものではない。単なる特徴である。
要点:自分の欠点をカテゴライズできたら恐怖は消える。
ここから先は僕の話をしよう。あくまでカテゴライズの例としてだ。
動作性IQと言語性IQ
体温が36.8度の人は熱があると言えるのか?一般的には平熱(ノーマル)の範疇だ。だけど本人が体のだるさを訴えるなら風邪として対応するだろう。
そう、風邪だってカテゴライズだ。だから対応ができる。
体温は数値化できるので分かりやすい。 では人間の能力は数値化できるのか?
もちろんできる。IQなら。IQは人格をカテゴライズするのにそこそこ便利なツールだ。
僕は自分の欠点をIQでカテゴライズすることで救われた。きっとこの記事を読んでる多くの人にも該当するハズだ。
※IQは唯一のツールではない。可能なら専門機関で検査するのが一番良いよ。
IQには動作性のものと言語性のものがある。
動作性IQ
視覚情報をアクションに結びつける能力。目の前の状況にうまく対応する能力
言語性IQ
言葉の理解や計算、論理的な部分に関わる能力
このように分けられる。これらの数値と人間性には大きな関係がある。また、この2つのIQの差で病名が付いたりする。
※IQはもう少し細かく分けられるがこの記事では省略。
"IQ"が2種類に分けられることを知った時、僕は感動した。と同時に「もっとはやく教えてくれよ!」と小さく叫ぶほど興奮した。これを知ってさえいれば僕の10代、20代の悩みにもっとうまく対応できただろう。
そう、”分け方”そのものに僕の悩みの”解”があったのだ。
僕がダメダメなのは動作性IQが圧倒的に低いことが原因だった。何てシンプルで大ざっぱな原因なんだろう。
僕の欠点は僕だけのオリジナルなんかじゃなく、ただの量産されたものだった。このことに救われた。そうであるなら、いくらでも対策があるのだから。
「動作性IQが低い人間」について少し語ろう。
動作性IQが低い人間が苦しみ始める時期は明白だ。
バイト(肉体労働)の世界は動作性IQがメイン 合わなかったら逃げよう
もしあなたが10代、20代なら「バイトするか…」と考えた時、パッと思いつくのがコンビニ、カフェ、居酒屋、レストランだろう。それ自体は良い。
だけどこれらは動作性IQ優位な人達の市場だ。 だから僕みたいに「あ、俺(私)劣等生だわ…」と思ったらすぐに辞めることをおすすめする。
これらのバイトで圧倒的な劣等感を覚えたあなたはたぶん僕と同じだ。動作性IQが低い。
動作性IQが低いとどうなるか?ノロマだし、判断力は低いわ、ミスも多い。
だから自信を失う。
動作性IQの低い人が、苦手な分野で努力してもせいぜい"人並"になるのが精一杯だ。努力の効率が悪い。だから「この市場では戦わない」こう決めると良い。
市場選びは重要だ。間違えると、頑張るほどに苦しくなる。市場が合ってると人生が一気にラクになる。
補足:動作性IQの低い人は接客業よりも、事務系のバイトがおすすめだ。
天才は呼吸をするように努力する
努力の効率についてチラッと書いたので、少し脱線してみる。
残酷な事実がある。「天才は呼吸をするように努力できる」という事実だ。
・IQが高い人ほど何度もIQテストを受けたがる。
・営業がうまい人ほど営業の本を読む。
・賢いエンジニアほど毎日独学を重ねる。
・著名なブロガーほど記事数が多い。
かれらは決してそれを「頑張る」とか「苦労してる」とは言わない。なぜなら自分の「能力の方向性」と「やってること」が合致してるからだ。
かれらは楽しんで努力を重ねる。まるでゲームのように。
だから凡人とは努力の量が圧倒的に違うし、そもそも天才の努力は質が高い。彼らとは決して戦ってはいけない。
では、その天才とは何なのか?というのが大事なポイントだ。答えは先ほど書いた通り、「能力の方向性」と「やってること」が合致した人のことである。決して普遍的な天才性をもった人のことではない。何もかもがバカである人が少なく、バカな”ところ”をもつ人がいるのと同様に、だ。
例えば、あなたの周りにいる圧倒的に成果をだす営業マンは圧倒的に賢いか?恐らくそうではないだろう。月に数百万PVを稼ぐあのブロガーはめちゃくちゃ知性的か?たぶん「まぁまぁ」という程度だろう。
そろそろ僕の言いたいことが分かってきただろう。
天才にはなれるのだ。「能力の方向性」と「やってること」が合致したのなら。
ただし注意すべきことある。僕らは”可視化”された天才に憧れる、という点だ。だけどそこは彼らの市場だ。あなたが活躍できる市場はそこではないかもしれない。ひょっとしたらあなたが活躍できる市場は薄暗く地味でパッとしないかもしれない。
世間に見つからない天才もきっと悪くないハズだ。まずは自分の「能力の方向性」を知る努力からはじめてみよう。
僕の能力の方向性について
動作性IQが低いことを認識した僕は、自分の使い方がとても上手になった。パートナーには「どれだけ努力してもコレはできない」と伝えることができる。だからうまく物事を進めるためのルールが作れる。
なんというか…本当に人生がラクになった。
このブログをここ1年読んでくれてる人は知ってると思うけど、僕はそこそこ書ける方だ。そして与えられた情報から考えたり分析するのが好きだ。だから、僕はやることの範囲を決めた。不得意なことは他の人にお願いする。得意なことしかしない。
そう決めてから僕の人生は圧倒的に好転した。起業もある程度うまくいってる。小さいとは言え2社所有できてる。
なにより頑張らずに努力ができるようになった。まるで呼吸をするように。苦しいことなんてほとんどない。
ずいぶん長い記事なってしまった。たぶんここまで誰も読んでないだろう。だからそろそろ話をまとめることにしよう。
結論:あなたの欠点はあなたのオリジナル(人格)じゃないよ。
おわり。人生は楽しいよ。
この記事を書いた小倉さんってどんな人?
アプリを作ったりメディアを作ったりしてます。コンサルも少々。
最近は小さな企業なら潰れるくらいつぎ込んでサービスを作ったりしてます。昨年末に正式リリースしてから15回くらいアップデートして、かなーり良くなったよ。
みてねー。作ったのはコチラ↓
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