小倉さんは考えた

やわらかければうまい。そう習ったよ。

VALU市場はまもなく崩壊するから利益確定がベストなんじゃないかな

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 VALUすごいよね。Theフィンテック!という感じ。とても興奮してる。夜眠れないほどだ。

だけど、自分が誰かのVALU(VA)を買うか…と言ったらまず買わない。ホルダーが○の悪いお子ちゃまばかりだからだ。

今から書くことは一種の呪いだ。

「VALU市場はまもなく崩壊する。」

価値とは何だろう?

VALU(VA)の価格が高騰している。それは何か魔法の様な不思議な力が働いて上がってる訳ではない。市場原理が働いた結果だ。

それを説明するためには”価値”がどのようにして決まっているのか説明する必要がある。

モノの価値の付け方は大きく分けて下記の2つになる。

・相対価値評価

・絶対価値評価

漢字ばかりで難しく見えるが意味はカンタンだ。

相対価値評価

相対価値評価はホリエモンの言うとおり、トレーディングカードで考えると分かりやすい。

遊戯王のカードで「世界に1枚しかないレアカード」に数百万円の価値が付いたそうだ。だがそのレアカードがさらに9枚発見されたらどうなるだろう?もちろん価値は10分の1以下に暴落する。レアさが失われてしまうからだ。これこそが相対価値評価だ。

ゴッホのひまわりだったとしても同じだ。ひまわりの絵が新たに100枚見つかったら既存のゴッホの絵の暴落は避けられないだろう。

つまり相対価値評価は市場全体の規模に対して対象の数がどれだけあるのか、が重要になる。

絶対価値評価

一方、絶対価値評価は実体の価値に対する評価だ。一般的には企業買収や株式投資は絶対価値評価で行われることが多い。

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 例えば、年間10億円利益を出す会社があったとして「あと10年はこの利益をキープできそうだな」と見込めたら少なくとも100億円の価値があると考えることができる。

もちろん似たような会社が10個増えたとしても利益さえキープできれば企業価値が落ちることはない。これが絶対価値評価だ。

ちなみに絶対価値評価でみるとどんなレアカードも0円である。

VALUの”価値”とは何なのか?

VALUの基本思想的には「相対価値評価」で価値が決められているように見える。だがVALUの対象は人間だ。誰でも”何らか”の数字を持っている。だからその"何らか"の数字により「絶対価値評価」である形に最終的にはなるだろう。

だが現状、イケダハヤト氏が30億円もの値を付けたことからVALUは圧倒的に相対価値評価に傾いていることが分かる。

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本当に30億円が相対価値評価であるのか?

確認するためにイケダハヤト氏の年商を5000万、経常利益1000万円だと仮に設定してみよう。そうなると成長性を見込む、見込まないを考慮(インカムアプローチ)すると「5000万から2.5億円」の間が彼の絶対価値評価での時価総額になるだろう。

つまり30億もの数字を出すVALU市場は明らかに相対価値評価なのだ。

「年商を元にするのはおかしい!」という意見は理解できる。だが、数字を持ってる人間は数字で計算されてしまうのだ。評価市場においてそれそのものが大きな効力となる。正しいかどうかはまた別の話だ。

ここで一つ問いが生じる。

「VALU上の時価総額」は「絶対価値評価の時価総額」を上回るべきなのだろうか?

という問いだ。

VALUを買い占めたとしても株式の様な効果は無いので「買った対象」の行動をコントロールすることはできない。(違うと言えば違うけど)キャピタルゲイン以外にVALUを購入する価値は無い。

そして「VALUの価値」は株式のように「全ての権利」を持っているのではなく「人気の価値」のみだ。

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だからVALUの価値は「絶対価値評価の時価総額」×20%程度が正しいのかもしれない…という考え方できる。そうなると1000万から5000万円がVALU上でのイケダハヤト氏の時価総額になり得る。現在のわずか数十分の一だ。

 「そんな計算は無意味だ!イケダハヤト氏のVALUは今後もっと上がる!」

 と言う意見もあるだろう。僕もこの計算が自信を持って「正しい」とは考えてはいない。

だが、沸騰した市場において合理的っぽい数字は呪いだ。

「イケダハヤト氏のVALUの総額は1000万から5000万円が妥当なのでは?」

これを聞いた後であなたはイケダハヤト氏のVALUを買えるだろうか。相対価値評価とは「価値があると信じる心」だ。もうその心をキープすることはできないだろう。

このような計算は僕だけがする特殊なものではない。投機である以上、今後多くのプロがVALU市場に入ってくるだろう。彼らはVALU市場においても合理的な数字を求める。その彼らからみて今の市場はどうだろうか?

もし僕がVALU(VA)を持ってたら全力で利益確定に走るだろう。

競合が来る”予感”だけで結構やばい

もう一つ気になる点を結論から書こう。

「VALUの類似サービスが誕生、もしくはその予告をした時点でVALUの全体時価総額は確実に落ちる。」

例えばVALUの類似サービス「VALOON」が始まったとしよう。もしそのVALOONにイケダハヤト氏が上場したらどうなるか?

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「人気の価値」は一定なので、VALOONでのイケダハヤト氏の時価総額とVALUでの時価総額は同じになる。もし価値がズレたらその”差額”がビジネスチャンスになってしまうからだ。

つまりどういうことか?

VALUの価値が理論上は半額になり得るのだ。

※めちゃめちゃ下がるけど実際にはならないよ。

競合のVALOONでイケダハヤト氏が上場するかどうかは問題ではない。「他の市場でも上場するかも?」と購入者が考えただけでVALUの価値は大きく下がってしまうのだ。だから競合の存在そのものが相当に下げ圧力になり得る。

まだ下がる要因はある。

今後サイバーエージェント、GMOあたりが類似サービスを展開するだろう。大手の場合、後続の方が打てる手が多い。

一言、「ウチも類似サービス始めるよ。あの大人気ユーチューバーが登場するよ。」と予告するだけで良い。たったそれだけのコトで相対価値評価されていたVALUの有名人達の価値が大きく落ちることになる。なぜならそれこそが「相対価値評価」だからだ。

現状30億のイケダハヤト氏の後にはじめしゃちょーが競合のVALOONで上場するとしよう。Twitterのフォロワー数の比較からするとはじめしゃちょーはイケダハヤト氏の35倍の価値になりえる。そうなると、はじめしゃちょーの価値は1000億ということになる。もはやUUUM越えだ。

だがはじめしゃちょーと言えど、1000億は絶対に無理だ。市場規模を超えてしまう。実際には数億、数十億が限界だろう。もしはじめしゃちょーがその数字なら相対価値評価的にイケダハヤト氏のVALUはいくらになるか?

少なくともはじめしゃちょーの存在により、イケダハヤト氏のVALUが大きく下がる要因にはなりえるだろう。

注:だからVALUに上場した人はVALUと心中することを明言した方が良い。それがホルダーの保護に繋がる。

リスクが可視化されてない市場はおいしいけど苦い

今回述べたことはあくまでリスク要因のみだ。実際にはプラスの要因も多々ある。そして何より僕はVALUのことを決して軽視してない。

だが市場が熱くなりすぎてる。だれもまともな計算ができてない。これによって近々起こるだろうVALUの価値が暴落した時に多くの傍観者から「ほらなw 怪しいと思ったんだよww」と上から目線で言われることがくやしいのだ。

だから玄人が参入してくるくらいには市場が落ち着くと良いなぁと心から願っている。今後VALUが変える世界が楽しみだ。

 

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余談:好き嫌いは別として、VALUでの動きを見て梅木氏、イケダハヤト氏すげーと思ってます。すごいもんはすごい。フットワークが軽いってのはそれだけですごい。尊敬。